金魚 産卵 孵化

金魚のメスは寒さ(冬)を経験すると、春に向けてお腹の中で卵を抱え始めます。

そして水温が上がり始める春先になるとお腹がふくらみ出し産卵します。

 

1回の産卵で数十~100個ほど、1晩で数百ほど、産卵可能な春~秋にかけて合計で数千の卵を産みます。

産む数は個体の成長具合にもより、明け2歳から産卵可能です。

 

卵を産んで水槽内にそのまま放置しておくのはNGで、孵化させるのはある程度の準備と手順が必要なになります。

ここでは産卵~孵化にかかる手順とその事前準備についてお教えします。

産卵のための下準備

下準備の説明の前に一つ言っておきますが、同じ水槽内にオスとメスがいなければ産卵しても孵化しません。

メスが産卵し、そこへオスが射精し受精することで受精卵となり孵化するのです。

そのため水槽内に1匹だけ、またはメスしかいない環境では産卵しても孵化はしません。

 

 

必要なものは以下です。

  • 水草(人工でも可)
  • マットなど
  • ヒーター
  • 小さい水槽
  • エアレーション

 

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水草

さて、まず下準備として用意するものは卵を産み付けるものです。

基本的にどこでも卵を産み付けますが、水草があると高確率でそこへ産卵します。

水草がない場合は水槽内の置物などへ、それもない時は適当に産んで卵が床に散らばります。

手作りの人工水草がおすすめ

天然の水草を入れておくのもいいですが、それだと卵が付いた水草ごと食べられてしまうこともあります。

しかも新たに水草を投入する際にも水草をトリートメントする必要があるので少し手間がかかります。

 

一方で人工水草ならば食べられることはありませんし、さっと水洗いすればすぐに入れられます。

さらに何度も再利用ができるので1つあるだけでずっと使用できます。

産卵用人工水草の作り方

人工水草

産卵用人工水草の作り方は非常に簡単です。

  • 緑色のPEテープ
  • ハサミ
  • クシ

を用意します。

 

【その1】

PEテープを台などに巻き付けて二重になるようにします。

1周で1巻きとし、5~10巻きほどにします。

巻き付け

 

【その2】

片方をハサミで切ります。

PEテープ 切る

 

切るとこんな感じになります。

切っていない方を二つ折りにし、中心を紐などでくくります。

 

【その3】

テープをクシに通して引き裂きます。

何回か通して引き裂くのを繰り返します。

巻きの回数が多いと分厚くなりクシが通らなくなるので、巻き過ぎには注意です。

PEテープ クシ

 

【その4】

こんな具合に出来上がります。

水草 産卵用 金魚

 

水槽に入れるとこんな感じです。

光を反射するので綺麗です。

PEテープだけですと浮いてしまうので重りを付けて固定します。

水草

これで産卵用人工水草の準備は完了です!

 

マットなど

底砂を敷いていている状態で床に散らばると回収がかなり大変になるので、産卵の期間のみ以下のような卵受け取り用のマットなどを敷くのがいいでしょう。

水草などがあっても一部床に散らばるので、取りこぼしのないように合わせて置くのがベストです。

金魚 プラダン 網

 

網タイプ、プラダンどちらでも結構です。

卵は粘着性があるので網に付着しますし、もちろんプラダンにもくっつきます。

人工水草の下のみに敷いても、水槽全体に敷いてもOKです。

 

ヒーター

卵の孵化のスピードは水温次第です。

最低でも20℃は必要で、上限は30℃くらいに考えておきましょう。

 

20~25℃ならば5日ほどで孵化し、25~30℃ならば2、3日で孵化します。

ただし水温が高く孵化が早すぎると致死率が高かったり稚魚の形がよくなかったりするので、ヒーターを使用する際も25度程度でじっくりと時間をかけてあげると良いです。

 

気温差が激しかったり寒い冬には孵化後もヒーターは必要になるので一つは持っておきましょう。

温度固定式でも調節式でもどちらでもOKです。

小さい水槽

水槽 小さめ

卵は親魚の水槽から離隔する必要があるため、小さめの水槽を用意します。

水槽でなく桶でも結構です。

 

必要な水槽の大きさは卵の数にもよりますが、あまりにも大きいと孵化後のエサやりがうまくいかないので容量10L以内のものが良いです。

ヒーターやエアレーションの取り付けが可能ならば昆虫用のプラケースでも問題ありません。

 

私もプラケースを水槽代わりに使用しますが、ヒーターの熱によってケースが変形してしまうことなどはないです。

ヒーターの取り付け向きだけ気を付ければOKです。

エアレーション

エアレーション 分岐

エアレーションは本水槽の方で使用しているなら「分岐」を使用するのがベストです。

うちでは三又分岐を使用しており、たとえ分岐のうちの1つを使わない場合でもレバーで量を調節できるので大変便利です。

 

卵の孵化の時でなくても、例えば治療用に別水槽が必要になったときにエアレーションをそちらに回せるためかなり使い勝手が良いです。

300円ほどで購入できるので是非使ってみてください。

金魚が卵を産んだら

準備が整ったら手作りの人工水草を入れて、そこへ産卵するのを待ちます。

金魚もある程度警戒心があり突然入ってきた水草に寄り付かないこともあるので、早めに入れて環境に慣れさせましょう。

 

産卵の日や時間帯は様々ですが、明け方に産むことが多いです。

なので朝目覚めたら卵が無数についているなんてこともよくあります。

 

卵 確認 人工水草

少し見にくいですが、卵が産みつけられているのを確認しました。

まだこの段階では有精卵・無精卵の区別はつきません。

 

上記の画像では見にくいですが100個以上あるので水草ごと取り出し、小さい水槽へ移します。

別水槽はカルキ抜きなしでもOK

卵が付着した水草を入れる別水槽の水について、カルキ抜きをする必要はあるのでしょうか。

答えはどちらでも良いです。

 

卵は意外と丈夫で水道水の塩素を通しませんし影響を受けません。

むしろカルキ抜きしていない塩素入りの水であれば、本水槽から持ち込んだ菌などをある程度消毒できます。

 

なので私は卵の孵化まではカルキ抜きをしていない水を張っています。

温度調整とエアレーション

別水槽 卵

小さめの水槽にヒーターとエアレーションを設置して、そこへ卵付きの水草を入れています。

エアレーションは水面スレスレ&小さめでOKですが、ヒーターの熱がなるべく循環するように工夫して設置します。

ヒーターの近くに置けば熱が広がりやすいです。

 

例えば本水槽の温度が18度だったならば別水槽の温度も18度からスタートし、1日に1~2度あげて25度前後を目指しましょう。

うちでは温度は23度に設定していますが、室内温度が高いと軽く25度を超えることもありました。(25度に設定していると室内温度の影響で30度近くまで上がりそうだったから)

有精卵か無精卵かの確認

産卵後1~2日で卵に変化が表れます。

有精卵 無精卵

右の透明度がある卵が有精卵、左の白く濁った卵が無精卵です。

産卵時にうまく受精できた卵は透明の状態で、できなかった腐って白く濁ります。

 

こちらは人工授精した時の卵の様子です。

透明なものとそうでないものの違いがよくわかります。

有精卵 金魚 透明

 

さらに有精卵を拡大すると、このように卵内で細胞分裂が起こっているのがわかります。

この状態のものは孵化する可能性が高いです。

金魚 細胞分裂 卵

無精卵は除去を

無精卵 除去

無精卵だとわかったらスポイトでそれを取り除いておきましょう。

無精卵は腐ってカビが生えてしまい、それゆえ水質の悪化につながります。

 

というのが一般的なのですが、私はこの作業はしていません。

 

もちろんやった方が良いのですが、無精卵でもまだ粘着性がありスポイトを利用しても非常に取りにくいためです。

また、カビが生えてもカルキ抜きなしの水替えをすれば有精卵は問題なく孵化しているからです。

 

うちでは無精卵の取り除きは孵化後の初めての水替え時に行っています。

水替えは2、3日後に

有精卵か受精卵化の区別が付くころには水がやや白濁りしてくると思います。

あくまでも目安ですが、産卵後2~3日経てば水替えをしましょう。

 

卵水槽の水替えは・・・

  • 半分水替え
  • 温度はきっちりと合わせる
  • 慎重に行う

これらを守ってやりましょう。

 

もちろんこの時もカルキ抜き無しの水で結構です。

くれぐれも卵を流してしまわないように注意します。

目・色・形ができ始める

こちらは産卵から2日後に撮影したものです。

意外と成長スピードが早かったです。

金魚 赤ちゃん

目、体(ヨークサック)、尻尾が出来ているのがわかります。

ここまでくると卵の中で動き始めます。

 

 

そしてこちらは産卵3日後に撮ったものです。

金魚 孵化 卵

先ほどよりも目が黒くなり、体に黒色もついているのがわかります。

左から2つ目と3つ目は白く濁っているので無精卵か、うまく育たなかった卵です。

 

肉眼でもこれが確認できるほどになり、まもなく孵化します。

もしもこの状態で直前に水替えをしているならば孵化後のためにカルキ抜きを行っておきましょう。

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卵から孵化!

産卵後から孵化までに水替えは1回のみで、無事孵化しました。

 

孵化 針仔 金魚

生まれた直後のいわゆる「針仔(はりこ)」です。

もちろん全ての卵が同時に孵化するわけではなく時間差がありので、最初に孵化した針仔を見つけてから24時間は何もせずに放っておきましょう。

 

針仔はまだ餌を食べず、お腹にあるヨークサックという袋から栄養を摂取しています。

まだ泳ぐことはなく壁、床、水草などにくっついてじっとしているだけです。

 

こちらはじっとしてヨークサックから栄養を摂っている針仔の様子です。

 

2日間ほどヨークサックから栄養を得て口や内臓などの基本的な機能を作り、栄養を摂取し終わると餌を求めて泳ぎだします。

泳ぎ始めたらいよいよ飼育に入ります。

産卵から孵化までの準備と手順まとめ

金魚が卵を産み付けやすいように人工水草やマットを用意し、卵は親から離隔して温度管理とエアレーションをした小さめの水槽に入れます。

卵は20~30℃で管理し、温度が高いほど早く孵化しますがリスクも高くなるじっくりと時間をかけて孵化させましょう。

 

産卵時にうまく受精した有精卵は透明で、無精卵は白く濁り始めます。

無精卵は水質悪化につながるためスポイトなどを使って除去しましょう。

 

産卵から2、3日後に水が白く濁り始めたら温度をきっちりと合わせて、半分水替えを慎重に行います。

孵化直後の針仔はまだ餌を食べないので、孵化後2日ほどは何もせずにそっとしておくのがベストです。