金魚の稚魚に与える餌として最も良いのはブラインシュリンプです。
ブラインシュリンプは金魚の稚魚と同じように孵化直後はヨークサックをお腹にぶら下げています。
このヨークサックをぶら下げたままのものを餌とすることで、ブラインシュリンプが摂取すべき栄養素をそのまま稚魚に与えることができるのです。
ブラインシュリンプ自体は赤虫と同じように高たんぱく質で低脂肪、さらには色揚げに大変有効なアスタキサンチンを含んでいるため将来的な色鮮やかさにいい影響を与えます。
虫を卵から沸かせる(孵化させる)なんて難しいことのように思いますが、適切な手順で簡単にできますので是非チャレンジしてみてください。
ここでは実例写真を交えてコツも紹介していきたいと思います。
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沸かし方は二通り
ブラインシュリンプの沸かし方で有名なのは皿式とペットボトル式です。
皿式は平べったいケースなどに薄く水を張り、そこへブラインシュリンプの卵を入れて拭かせる方法です。
水深を浅くし水面を広くとることでエアレーションなしで水中に酸素を供給します。
手間をかけずにできる反面、少量しか沸かせません。
一方ペットボトル式(ペットボトルでなくても構わないのですが)は500mlなどのペットボトルに塩水を入れ、そこでエアレーションをして沸かす方法です。
ペットボトルを使用する際は少々加工が必要になりますし、酸素の供給をエアレーションで行いますのでエアポンプや分岐、チューブも使います。
ただ、一度に大量に孵化させることができますので多くの稚魚を飼育しているならばこちらがおすすめです。
沸かし方はどちらでも構いません。
手間をかけずに皿式でしたいか、大量に沸かすためにペットボトルでするかです。
用意するもの
皿式とペットボトル式、どちらの場合でも必要になる物は以下です。
- 塩
- 水
- ブラインシュリンプエッグ
- スポイト
購入しなければならないのはブラインシュリンプエッグとスポイトでしょう。
塩や水はどんなものでも結構です。
皿式での沸かし方
皿式では上記の3つ以外に容器が必要になります。
プラスチック、ガラス、缶、どんなものでも結構です。
使用する水に関してはカルキ抜きありでもなしでもOKです。
私はなしでそのまま塩水を作っていますが孵化率の悪さなどは感じていません。
塩水を作る
1Lの水に対して20gの塩を用意して溶かします。
予めペットボトルでブラインシュリンプ用の塩水を作っておくと良いでしょう。
皿式であれば一度に使用する塩水は少量なので500mlペットボトルで作ります。
水500mlに対しては10gの塩を用意し溶かします。
塩水を皿に注ぐ
先ほど作った塩水をお皿に注ぎます。
底が深い容器を使う場合は水深が高くなり過ぎないようにしましょう。
水面積にもよりますが、水深1cmもあれば十分です。
ブラインシュリンプエッグを入れる
塩水が入っているお皿にブラインシュリンプエッグを入れます。
これで準備は完了で、あとは孵化を待つのみです。
写真では塩水よりも先にエッグを入れていますが、ここの順序は前後しても構いません。
水温をあげるために
やや低い温度でも孵化しますが、やはり28度くらいの水温がほしいところです。
お皿にヒーターを入れるわけにはいきませんので、LED照明の上に置きます。
そうすると照明の熱がうまい具合に容器へと伝わりヒーター代わりになります。
LEDは高熱を持たないので、ブラインシュリンプエッグの孵化にはちょうどいい温度になります。
こうすればやや寒い時期でも24時間程度で沸かすことができます。
ペットボトルでの沸かし方
ここでは500mlペットボトルを使用します。
ペットボトルで沸かす際には自作しなければなりません。(と言っても非常に簡単)
エアレーションのチューブを通すためにキャップに穴を開けるだけです。
まず最初にカッターの刃の先でキャップの中心辺りに小さめの穴を開けます。
これくらいに開ければOKです。
次にハサミを閉じたまま使い、ぐりぐりと回して穴を広げます。
チューブが通るくらいか、それよりも少し大きめにします。
こんな感じに広がれば完成です。
あとは綺麗に切れカスを取っておきましょう。
塩水を用意
500mlの水に対して10gの塩を用意して入れます。
ペットボトル内でエアレーションをするので水の量は八分目くらいで結構です。
塩が完全に溶け切るまでよく混ぜます。
キャップに穴が開いてしまっているので指で押さえこぼさないようにします。
エッグを入れる
皿式と違い、こちらではエアレーションをするので一度に大量のブラインシュリンプが沸かせます。
うちでは稚魚の数も多いので、1回で小さじ(1g)二杯を入れます。
2g分のエッグというとかなり多く、皿式ではとても孵化できる量ではありません。
ペットボトルでエアレーションをするからこそできる量です。
エアレーションは底で
エアレーションをする際の注意として、ボトル内の塩水がしっかりと循環するようにチューブは底に当たるよう設置します。
高い位置で止めてしまうと上部でしか水が循環せず酸素が十分に行き渡りません。
大量のエッグを入れている場合、循環が悪いと孵化率も低くなってしまいます。
そのためチューブはしっかりと底まで伸ばしてきましょう。
エアレーションの量は強い方が良いです。
ペットボトルが揺れるほどの勢いは必要ありませんが、ボトル内でエッグが完全に舞っているくらいにしましょう。
加温は難しい
ペットボトルで沸かす場合は加温が難しいです。
LED照明の上に置いても良いですが、温度が高い部分とボトルが接する面積が小さいのでどこまで加温できるのか謎です。
ヒーターを使用している水の中にペットボトルを入れるのも、ひっくり返るとまずいので不安です(固定できるならそれでいいです)。
日光に当てられるならそれでもOKです。
ちなみにうちでは加温も何もせずに孵化するのをひたすら待つだけです。
それでも24時間もすれば半分以上は沸いており、48時間経てばほぼ全て孵化しています。
孵化後の与え方とコツ
孵化すると、オレンジ色のようなピンク色のような虫が出現します。
ブラインシュリンプは光に集まるので、取る時はその性質を利用します。
LED照明の近くに置くと光に近いボトル底にブラインシュリンプが集まり、水面には殻が浮きます。
下に集まったものをスポイトを利用して吸い上げて餌のみを取ることができます。
光を利用して一ヶ所に集めるのがコツです。
飼育水で濾す
吸い上げたブラインシュリンプはまだ濃い塩水に浸った状態なので、与える前に飼育水で濾します。
ろ紙としてお茶パックを利用しています。
ろ紙の下は切り取ったペットボトルの底です。
ろ紙にブラインシュリンプを取ります。
スポイトで飼育水を取り、この上からかけて塩水を洗い流します。
ろ紙ごと飼育水に浸しブラインシュリンプを餌として与えます。
淡水の中でもしばらく泳ぎ周ります。
殻が一緒に入ってしまっても水面に浮きますので問題ありません。
殻を口にしてしまってもほとんどの場合吐き出すので気にしなくて結構です。
与える回数
ブラインシュリンプを沸かせるのはそれほど難しくありません。
孵化したらなるべく早く与え、遅くても沸いてから2日以内には使い切りましょう。
与える回数は1日に4回ほど、与えてから数分で食べきれる分量にします。
稚魚なので餌を食べること慣れておらず、またブラインシュリンプもしばらくは動き回るので食べきるのに時間がかかると思います。
こればかりは与えていく中で「どれくらいが適当か」を見つけていくしかありません。
ただ、多少あげ過ぎても稚魚はかなりの大食漢なので食べ切ってくれます。
沸かし方と与え方まとめ
ブラインシュリンプはエアレーションなしの皿式と、ありのペットボトル式で沸かすことができます。
皿式は手間がかからないものの一度に少量しか沸かすことが出来ず、一方ペットボトルでは大量に沸かせるものの自作や準備が必要になります。
水温28度ならば24時間で孵化しますので、早く沸かしたいならば加温の工夫をします。
稚魚に与える際はろ紙を使って飼育水で塩水をよく落としてから食べさせます。
長くても孵化から2日以内には使い切り、1度にすぐ食べきれる量を1日4回与えましょう。
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